The Help (邦題:ヘルプ~心をつなぐストーリー)

私のオススメ映画は
「The Help(邦題:ヘルプ~心がつなぐストーリー)」(2011)です。
この映画は、世界大戦後のアメリカの黒人差別がテーマになっています。
しかし、決して悲しい・辛い映画、ではなく、黒人に対する偏見などを変えていこうとする映画でした。
また、時代を変えようとする勇気ある人々の前向きな映画です。
主人公の白人女性は、裕福な家庭に生まれ、幼いころから黒人の家政婦に面倒見てもらって育ちました。
当時の上流階級の白人家庭では、とくに珍しくなかったものと思われます。
しかし大学卒業後、実家に戻るとそこに家政婦の姿はなく、解雇したはずであろう両親も理由を教えてくれませんでした。
さらに、地元の友人たちは結婚して家庭を持ち、子供の世話や家事などを黒人の家政婦にさせていました。
そして、優雅な生活を送るわけですが、友人達が持っている黒人に対する偏見や、人を見下したような態度に疑問を感じ始めます。
もともとライター志望だった主人公は、実際に黒人の家政婦が感じている差別や、されて不愉快だったこと、などの記事を集めようと聞き取り調査を始めます。
しかし、当然ながら、黒人の家政婦たちは、訴えたいことは山ほどあっても、復讐を恐れているため誰もが口を閉ざしてしまいます。
実家から去ってしまった家政婦の真相はいかに?
黒人家政婦達はどんな差別エピソードを、思いを打ち明けてくれるのか?
白人社会のなかで、黒人差別を訴えた本など出版できるのか?
ぜひ、この映画を観ていただきたいです。
主人公の白人女性は、
「La La Land(ラ・ラ・ランド)」で一気に有名女優になった
Emma Stone(エマ・ストーン)が良い意味で、どこにでもいそうな女性を演じています。
また、差別により酷い目にあいながらもユーモアを交えつつ立ち向かった家政婦をOctavia L. Spencer(オクタビア・スペンサー)が演じ、アカデミー助演女優賞受賞も納得の存在感でした。
この映画は、実話ではないそうですが、黒人家政婦がいたことや、差別があったことは事実です。
また、白人社会の中でも女性同士の差別があったりします。
主人公自身も、当時の女性としての生き方に悩んだりと、今の時代の女性でも共感できる内容でした。
歴史的にも大変、勉強になりましたし、疑問を持っても行動を起こせる勇気を持った人々に感動しました。
差別のない世界を明快に訴えた本当に良い作品でした。
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